特集のお知らせ:コロナ禍における科学教育

特集のお知らせ

編集委員会では,下記の主旨で,「科学教育研究」第46巻第1号での特集を企画します.なお,今回の特集では投稿論文の募集は行いませんので,ご了承ください.

編集委員長・特集編集部会長 山口悦司


特集名:コロナ禍における科学教育

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,私たちの社会や生活に対して多大な影響をもたらしている.我が国の科学教育に関係する人々は,これまでに経験したことのない影響下において,さまざまな取り組みを行ってきている.一方で,従来通りの教育を持続することの困難を克服し,科学をとりまく「学びを止めない」ための努力を重ねている.他方で,従来には戻ることができないポストコロナ時代を見据えて,従来までの教育を革新しようとする試みもなされている.
そこでは,我が国の科学教育に関係する人々は,何を考えて,どのように行動してきたのだろうか.100年に一度とも言われる未曾有の状況における科学教育関係者の貴重な経験をアーカイブ化することは,科学教育に関する公共性の高い事業に取り組む本学会こそが手がけるべき重要かつ喫緊の課題であると考えられる.編集委員会では,このような考えに基づいて,「コロナ禍における科学教育」をテーマとし,特に科学教育の実践的取り組みに焦点を当てた「科学教育研究」の特集を企画した.
本特集は,本特集のテーマの特性と本特集の企画趣旨の観点から,これまでの特集とはやや異なった編集・構成を行う.具体的には,編集委員会の委員長・副委員長・編集担当理事を中心とした特集編集部会を設置し,会員からの論文投稿を募集せず,これまでの特集において採用されてきた招待論文の制度を活用して,招待論文によって特集を構成する.その理由は,第一に,特集の限られた紙面の中で,対象者やフィールドや内容領域といった本学会が射程としている科学教育の多様性をできる限り反映した特集の刊行を行うためである.第二に,現行の論文種別に必ずしも適合しない実践事例の報告を主たる目的とした論文を本特集に収録するためである.以上の編集・構成による特集を通して,「科学教育研究」の機関誌編集・刊行の立場から,現在および未来にわたる科学教育関係者の貴重な経験の蓄積と共有に貢献する.

 

特集編集部会の構成メンバー
部会長:山口悦司(編集委員長/神戸大学)
副部会長:御園真史(編集副委員長/島根大学),磯部征尊(編集副委員長/愛知教育大学)
特集編集部会委員:鈴木宏昭(編集幹事/山形大学),岩田耕司(編集幹事/福岡教育大学),内ノ倉真吾(編集担当理事/鹿児島大学),加納圭(編集担当理事/滋賀大学),清野辰彦(編集委員/東京学芸大学),渡辺雄貴(編集委員/東京理科大学),三好美織(編集委員/広島大学),今井泉(編集委員/東邦大学),東原貴志(編集委員/上越教育大学),高須佳奈(編集委員/島根大学)など

発刊予定:2022年3月