特定のテーマについて徹底的に議論できる場とします.企画をお持ちの方は応募ください.
スケジュール(予定)
・企画応募締切:2020年4月17日(金)【オーガナイザー→年会企画委員会】申請の受付は終了しました
・受理審議: 2020年4月27日(月) 〜 5月1日(金)【年会企画委員会】
・審議結果報告:2020年5月11日(月)【年会企画委員会→オーガナイザー】
・原稿提出期間:2020年5月18日(月) 〜 6月10日(水) 6月1日(月)12:00 〜 6月30日(火)23:59【オーガナイザー → アップロード】
※前大会までは,オーガナイザーに登壇者全員の原稿をとりまとめてJSSE年会申込Webサイトからアップロードしていただいていましたが,今大会より,登壇者自身によるアップロードができるようになりました.なお,従前のようにオーガナイザーがとりまとめてアップロードしてくださっても構いません.
企画応募方法
・応募に当たっては課題研究申請用紙及び理由書を課題研究のWebページからダウンロードして,必要事項を記入の上,電子メールにて送信してください.
・送信先
jsse_kadai2020 [at mark] nacos.com
原稿提出方法
・年会 Web サイト掲載の方法で,「JSSE 年会申込 Web サイト」から必要事項を記入の上,完成原稿(発表1件あたり4ページまたは2ページ)の PDF ファイル(1ファイル約1MB 未満,セキュリティなし)を提出(アップロード)してください.
応募に当たっての留意事項
・オーガナイザー資格:会員でなければなりません.
・登壇者:登壇者を企画受付締切までに確定してください.課題研究発表での登壇は1回とし,登壇者の重複はできません.登壇を依頼される場合には,当該登壇者が他の課題研究発表と重複ができない点を周知・確認した上で確定をお願いします.なお,登壇者とは別に指定討論者を立てる場合には,申請用紙に記入してください.指定討論者については,重複を認めます.
・登壇者資格:登壇者は会員,非会員を問いません.ただし,非会員による発表件数は,原則として当該課題研究における全発表件数の半数を超えないものとします.やむを得ずに半数を超える場合は,企画受付締切までにその理由を申請用紙に添えて申し込んでください.非会員の発表件数が全発表件数の半数を超えた場合で理由書の添付されていない企画は受理されません.非会員の発表件数が当該課題研究における全発表件数の半数を超えている企画について受理するかどうかは,年会企画委員会で審議します.なお,受理された企画であっても,受理後に登壇者の変更がなされ,非会員による発表件数が当該課題研究における全発表件数の半数を超えた場合,受理が取り消される場合もありますので,ご留意願います.
発表方法
・誌上発表のみといたします(Web会議システムを利用した双方向型の発表の場を設けることは,いたしません).
課題研究一覧
① 乗法概念に関する学習・指導に関する研究開発
オーガナイザー:岸本 忠之(富山大学人間発達科学部)
概要:本部会では,乗法概念に関係する小学校教材を広く取り上げ,カリキュラム論・教材論・学習論・指導論などの様々な観点から,これまでの研究成果と課題を明らかにするとともに,広く議論を行う.乗法概念は小学校算数の重要な学習内容である.乗法概念には,演算としての乗法と除法,小数倍,積,比例的推論,比,割合,比例などの概念が関係する.また乗法概念とそれぞれ÷,:,×,y=axなどの表記との理解の関係も重要である.
<登壇者>
岸本 忠之(富山大学人間発達科学部)
渡会 陽平(奈良教育大学)
小原 豊(関東学院大学)
礒田 正美(筑波大学人間系)
② 地域の理科・算数・数学教育を支える中核教員養成とその支援とは 2
オーガナイザー:淺原 雅浩(福井大学)
概要:「地域の核となる理科教員(コア・サイエンス・ティーチャー:CST)」の養成・支援・活動に関する実証的研究を行ってきた福井・神奈川・高知・埼玉,および「地域の核となる算数・数学教員(CMT)」養成プログラム開発について実証的研究を行ってきた福井・沖縄の進捗を踏まえ,それぞれが独立に進めてきたCSTまたはCMT養成・支援・活動の評価と今後について,地域特性の違いやその必要性なども含め議論を深める.
<登壇者>
風間 寛司(福井大学)
伊禮 三之(仁愛大学)
小倉 康(埼玉大学)
蒲生 啓司(高知大学)
津野 宏(横浜国立大学)
淺原 雅浩(福井大学)
③ 日本発STEAM教育と小学校コンピューティング教育の教科化 −デジタル・AI・科学・技術リテラシー育成−
オーガナイザー:山崎 貞登(上越教育大学)
概要:小から大学を一貫したSTEAMとコンピューティング教育を実現するために,小学校の同教育の教科化と,AIリテラシーについて論議する.松田氏は,小学校でのRoBoHoNを活用した「AIリテラシー」教育実践を紹介する.磯部氏は,イングランドの小学校コンピューティング教育の実践と,16歳時の中等教育修了資格試験内容等を発表する.人見氏は,理科教育と日本発STEAM教育との関係性と,今後の期待を発表する.
<登壇者>
山崎 貞登(上越教育大学)
松田 孝(合同会社MAZDA Incredible Lab)
磯部 征尊(愛知教育大学)
人見 久城(宇都宮大学)
④ 「主体的・対話的で深い学び」時代の統計教育の具体化について(3)
オーガナイザー:西仲 則博(近畿大学教職教育部)
概要:新しい学習指導要領の内容が小学校では,本年度から,中学校では,来年度から,高等学校では,2022年から年次更新で,学習されるようになる.そのような中で,主体的・対話的で深い学びを見据えた,より実践的な研究が必要であると考える.特に,統計教育を充実させるための教材開発,ICTの利活用,教師教育,探究的な学習の1つとしてのスポーツデータコンペ,確率を用いた判断(確率判断),評価等の問題について,研究者,実践者が議論を行う.
<登壇者>
大谷 洋貴(日本女子大学)
竹内 光悦(実践女子大学)
青山 和裕(愛知教育大学)
西仲 則博(近畿大学)
小口 祐一(茨城大学)
⑤ インクルーシブSTEM教育の実践・評価
オーガナイザー:加納 圭(滋賀大学教育学部)
概要:これまで,STEMリテラシー向上に資するSTEM教育プログラム開発を行ってきた.また,理科離れ・STEM離れを防ぐ,よりインクルーシブなSTEM教育プログラム開発も行っている.学習者の知識・能力の多次元性を考慮しながらSTEMリテラシーを適切に評価できるコンピュータ適応型テストの開発も行っている.インクルーシブSTEM教育プログラムの国内・アジアへの普及展開により,SDGsへ貢献していく.本課題研究発表では上記開発プロセス・結果を取り上げる.
<登壇者>
塩瀬 隆之(京都大学総合博物館)
水町 衣里(大阪大学社会技術共創研究センター)
後藤 崇志(滋賀県立大学人間文化学部)
長沼 祥太郎(九州大学教育改革推進本部)
竹内 慎一(NHKエデュケーショナル)
<指定討論者>
加納 圭(滋賀大学教育学部)
⑥ 「理数教育の充実」にむけて,理科と数学の関連はどうあるべきか? ?
オーガナイザー:安藤 秀俊(北海道教育大学)
概要:教科の融合やクロスカリキュラムについては常に議論されてはいるが,我が国においてはまだまだ未成熟と言える.中教審の答申でも,「理数教育の充実」を推進するよう求められ,高等学校では,2022年から「理数探究」という選択科目の導入が始まる.しかし,ここではあえて,理科や数学という教科の本質に立ち返り,教科の特性を考えた上で,両教科の関連性について考えてみてはどうだろうか.本セッションでは,こうした観点から議論を深める.
<登壇者>
小原 美枝(神奈川県教育委員会)
高須 雄一(聖マリアンナ医科大学)
高阪 将人(福井大学)
橋本 美彦(中部大学)
久保 良宏(元北海道教育大学)
金児 正史(鳴門教育大学)
⑦ 動物園を科学教育の資源としてとらえる視点の探求:科学教育研究者の実地調査による生物多様性保全へのアプローチ(2)
オーガナイザー:三宅 志穂(神戸女学院大学)
概要:今日,社会のあり方は生き物との関係性において問題が顕著になってきている.2010年COP10における世界目標Aichi Targetが採択され,2011-2020年が国連生物多様性の10年と制定された.生き物を扱う代表的な社会教育施設としての動物園もこの動向を受け,来園者への教育普及に力を注いでいる.本課題研究では,2017年度から進めてきた国内外の動物園調査に基づいて,生物多様性保全のアプローチ(教育・普及の仕方,展示デザイン)の具体的事例について,複数の科学教育研究者がそれぞれの視点で得た資料内容を報告する.動物園が有する科学教育の場としての意義や価値に関する国内外の特色を紹介し議論したい.
<登壇者>
三宅 志穂(神戸女学院大学)
高岡 素子(神戸女学院大学)
藤井 浩樹(岡山大学)
三好 美織(広島大学)
大貫 麻美(白百合女子大学)
⑧ CBT(Computer-based Testing)の開発とモニター調査による評価
オーガナイザー:安野 史子(国立教育政策研究所)
概要:高大接続段階における評価でのCBT(Computer-based Testing)の利用だけでなく,初等中等教育段階における全国学力・学習状況調査のCBT化の議論も始まり,CBTのニーズが高まってきている.CBTにおける特性を生かした教科・科目ベースの問題がどのようであるべきか,またそれによってどのようなことが評価できるのかについて議論していくことは極めて重要なことである.そこで本課題研究は,問題開発,実施,結果の評価といった一連の作業を行った実践事例の報告を行う.
<登壇者>
安野 史子(国立教育政策研究所)
西村 圭一(東京学芸大学)
中村 泰之(名古屋大学)
松原 静郎(桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部)
⑨ 中等教育化学における資質・能力育成を志向する文脈を基盤としたカリキュラムの開発
オーガナイザー:寺田 光宏(岐阜聖徳学園大学教育学部)
概要:本研究は中等教育化学における資質・能力育成を志向し文脈を基盤としたカリキュラム開発と評価を目的とする.本グループが明らかにした日本の中等教育化学に対応した基本概念ごとに獲得すべき資質・能力を設定した.また,これらの資質・能力をスタンダードにし文脈に埋め込むために,ドイツ・ベルリンのコア・カリキュラム等を参考に中等教育教員と共生的実践方略で授業デザイン構築をした.
<登壇者>
寺田 光宏(岐阜聖徳学園大学)
後藤 顕一(東洋大学)
今井 泉(東邦大学)
遠藤 優介(筑波大学)
⑩ 初等中等教育における批判的思考を志向した統計指導に向けて(3)
オーガナイザー:柗元 新一郎(静岡大学)
概要:情報化社会の21世紀を生き抜くために,子ども達は統計的・確率的な資料を読み取って判断するための重要な見方や考え方を身につけることが重要です.また,DeSeCoプロジェクトやATC21Sプロジェクトの21世紀型スキルでは,批判的思考力の重要性を指摘しています.そこで,本課題研究では,昨年度に引き続き,統計に関わる実態調査から明らかになった児童・生徒の批判的思考の発達の様相と,統計指導における児童・生徒の批判的思考の分析・考察から,初等中等教育における批判的思考を志向した統計指導プログラムのあり方を議論します.
<登壇者>
柗元 新一郎(静岡大学)
牧之段 拓(つくば市立学園の森義務教育学校)
高山 新悟(浜松市立村櫛小学校)
峰野 宏祐(東京学芸大学附属世田谷中学校)
⑪ ジェンダーの視座による数学教育(2)
オーガナイザー:瀬沼 花子(玉川大学教育学部)
概要:ジェンダーの視座に立ち,戦前の教科書の数学問題の文脈の考察,戦前戦後の数学教育に関するインタビュー調査の考察,算数の授業における外国の教師用テキストの考察,現行教科書の図形問題の文脈の考察,Equityの視座から見た数学教育における位置づけなど,総合的に数学教育を展望する.指定討論者の秋田大学名誉教授・湊先生には「社会的構成主義の眺望」,山形大学教授・河野先生には「学校教育(特に理数系科目)とジェンダー」などの観点から助言をいただく.
<登壇者>
瀬沼 花子(玉川大学)
加々美 勝久(お茶の水女子大学)
日野 圭子(宇都宮大学)
木村 百合子(筑波大学(大学院生))
加藤 久恵(兵庫教育大学)
松島 充(香川大学)
<指定討論者>
湊 三郎(秋田大学(名誉教授))
河野 銀子(山形大学)
⑫ 中等教育を一貫する論証能力の形成に関する文化論的・人間学的研究:数学的論証と探究(モデリング)に焦点を当てて
オーガナイザー:溝口 達也(鳥取大学)
概要:わが国の学校現場においては,「探究」という語に「発見的(heuristics)」の意味が込められることはあっても,そこに論証活動が含まれること多くはない.しかし,本プロジェクトは,数学における探究や数学的モデリングの活動に論証の意味も込めることを考えたい.これまでにも本プロジェクトでは,部分的にこのテーマに関わる研究を進めてきたところではあるが,より総合的な立場から多様な課題に対して考究したいと考える.
<登壇者>
中 弘明(兵庫教育大学)
阿部 好貴(新潟大学)
宮川 健(早稲田大学)
溝口 達也(鳥取大学)
⑬ 数学教育におけるテクノロジー活用の将来像の考察11
オーガナイザー:飯島 康之(愛知教育大学)
概要:本課題研究は,昨年度まで10年間続いた課題研究を引き継ぎ,テクノロジーの数学教育における利用の可能性について追究する.認知心理学などの先行研究により,学習活動における言語や行動の関与がとりわけ算数・数学で複雑であることが指摘される中,新型コロナウイルス感染拡大によって遠隔教育を迫られる状況下でICTがいかにして寄与しうるか,待ったなしの検討を求められている.本課題研究では,原点に立ち返り,少しでもこうしたニーズに応えうるような知見を共有して行きたいと考えている.反転学習の考え方を取り入れ,ウェブにアップロードされた発表原稿を参加者が予め読んできて頂き,それに基づいて日頃抱いている研究上の悩みを発表者に投げかけて頂くなど,議論に多くの時間を割きたいと考えている.
<登壇者>
飯島 康之(愛知教育大学)
大西 俊弘(龍谷大学)
濱口 直樹(長野工業高等専門学校)
渡邉 信(生涯学習数学研究所)
金森 千春(芝浦工業大学附属中学高等学校)
野田 健夫(東邦大学)
古宇田 大介(芝浦工業大学附属柏中学高等学校)
芝辻 正(芝浦工業大学附属柏中学高等学校)
⑭ 日本型STEM教育の実装に向けたSTEM人材コンピテンシーに関する研究(1)
オーガナイザー:熊野 善介(静岡大学)
概要:Society5.0の社会環境で求められる教育活動では,国際的な視点と実施エリアの文化や背景といった地域特性に基づく現地化が求められる.本研究では,日本型STEM教育の実装においてキーコンセプトとなるSTEM人材に求められるコンピテンシー(資質・能力)について諸外国の事例や国内の先行事例から検討してくことを目的とする.本課題研究では,諸外国の初等教育から高等教育まで実践事例について発表し,日本型STEM教育におけるSTEM人材コンピテンシー構築に必要な要素について議論を深める.
<登壇者>
熊野 善介(静岡大学)
紅林 秀治(静岡大学)
郡司 賀透(静岡大学)
竹本 石樹(浜松学院大学)
齊藤 智樹(順天堂大学)
山本 高広(静岡大学)
黒田 友貴(愛媛大学)
<指定討論者>
興 直孝(日本海洋科学振興財団)