課題研究発表

課題研究発表の申込・原稿提出

特定のテーマについて徹底的に議論できる場とします.企画をお持ちの方は応募ください.
なお,昨年と同様に年会開催日が例年に比べ,遅くなっていますので,企画応募締切は例年より遅くなっています.

スケジュール(予定)

  • 企画応募開始:2023年5月8日(月)【オーガナイザー → 年会企画委員会】
  • 企画応募締切:2023年5月26日(金)【オーガナイザー → 年会企画委員会】※申請の受付は終了しました
  • 受理審議:2023年5月29日(月)~6月2日(金)【年会企画委員会】
  • 審議結果報告:2023年6月5日(月)【年会企画委員会 → オーガナイザー】
  • 原稿提出期間:2023年6月7日(水)~6月30日(金)【オーガナイザー → アップロード】

※6 月30 日(金)は,登壇者がオーガナイザーに提出する期限ではなく,オーガナイザーが登壇者全員の原稿をとりまとめて年会企画委員会に提出(「JSSE年会発表申込Webサイト」からアップロード)する期限です.なお,登壇者自身でアップロードすることも可能になりました.従前どおり,オーガナイザーが全員分を取りまとめてアップロードいただくか,登壇者自身でアップロードいただくか,どちらかの方法でご提出ください.

企画応募方法

送信先: jsse_kadai [at mark] nacos.com

原稿提出方法

  • 年会Webサイト掲載の方法で,「JSSE年会発表申込Webサイト」から必要事項を記入の上,完成原稿(発表1件あたり4ページまたは2ページ)のPDFファイル(1ファイル約1MB未満,セキュリティなし)を提出(アップロード)してください.
  • 書式や留意事項等の詳細は,「日本科学教育学会 年会論文集 執筆要項」をご覧ください.
  • 原稿提出の際に,発表申し込みサイトにご記入いただく「必要事項」の情報と,「原稿」に記す情報を必ず一致させてください.

応募に当たっての留意事項

  • オーガナイザー資格:会員でなければなりません.
  • 登壇者:登壇者を企画受付締切までに確定してください.課題研究発表での登壇は1回とし,登壇者の重複はできません.登壇を依頼される場合には,当該登壇者が他の課題研究発表と重複ができない点を周知・確認した上で確定するようにしてください.なお,登壇者とは別に指定討論者を立てる場合には,申請用紙に記入してください.指定討論者については,重複を認めます.
  • 登壇者資格:登壇者は会員,非会員を問いません.ただし,非会員による発表件数は,原則として当該課題研究における全発表件数の半数を超えないものとします.やむを得ずに半数を超える場合は,企画受付締切までにその理由を申請用紙に添えて申し込んでください.非会員の発表件数が全発表件数の半数を超えた場合で理由書の添付されていない企画は受理されません.非会員の発表件数が当該課題研究における全発表件数の半数を超えている企画について受理するかどうかは,年会企画委員会で審議します.なお,受理された企画であっても,受理後に登壇者の変更がなされ,非会員による発表件数が当該課題研究における全発表件数の半数を超えた場合,受理が取り消される場合もありますので,ご留意願います.

発表方法

  • 現地(愛媛大学)発表を基本としたハイフレックス型を予定しています.ただし,新型コロナウィルスの感染状況によっては,完全オンライン発表に変更する可能性があります.

課題研究一覧

  • ※申請段階の情報を掲載しています.


①算数・数学科カリキュラムにおける教材の系統性の国際比較Ⅱ
オーガナイザー:岸本忠之(富山大学教育学部),礒田正美(筑波大学人間系)
概要:我が国の算数・数学科のカリキュラム,特に教科書は教材・問題配列の系統が明確である.我が国の算数・数学科のカリキュラムを諸外国に説明する場合,その系統は顕在化する.諸外国のカリキュラムでは,我が国での指導系統や説明で使われる算数・数学教育のターミノロジー(教材用語など)が存在しない場合があり,何故,その系統かの説明が不明瞭となる場合がある.言語・文化の相違を背景に,我が国で単純に表現できる系統の採用が容易ではなく,多言語・多文化ゆえの政治判断が必要な場合もある.本部会では,算数・数学教育のターミノロジーに注目し,教材系統を比較することの意義と課題を協議する.
<登壇者>
日下智志(鳴門教育大学学校教育研究科)
礒田正美(筑波大学人間系)
岸本忠之(富山大学教育学部)
Uki・Rahmawati(SEAMEO地域センター)
<指定討論者>
馬場卓也(広島大学国際協力研究科)


②オンラインコミュニティを基盤とした科学教育の新しい研究活動―若手研究者が取り組む対話と共創―

オーガナイザー:中村大輝(宮崎大学)
概要:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により,対面での研究活動は大きく制限された.そのような状況の中でも,若手研究者はオンライン上でコミュニティを形成し,これまでにない新しい研究活動のあり方を模索してきた.本課題研究発表では,コロナ禍における若手研究者の対話と共創の取り組みを紹介するとともに,これからの時代に私たちはどのように科学教育の研究活動を展開するべきかを議論する.
<登壇者>
雲財寛(東海大学)
中村大輝(宮崎大学)
荒谷航平(北海道教育大学)
長沼祥太郎(九州大学)
<指定討論者>
稲垣成哲(立教大学)


③関数電卓使用を前提とする数学授業の創造

オーガナイザー:松嵜昭雄(埼玉大学)
概要:産学協同プロジェクト「数学授業における関数電卓実用化とグローバル展開」(研究代表:松嵜昭雄)では,中等教育段階の数学科教員が,恒常的に関数電卓を用いて,数学授業をおこなえるようになることを目指している.これまでの取組の成果物である「教材」「指導案」「関数電卓の操作方法」「実践事例」のパッケージや関数電卓使用を前提とした各種テストの問題の解法にもとづく分類の他,中学校数学科の授業実践を踏まえて,今後を展望する.
<登壇者>
松嵜昭雄(埼玉大学)
今井壱彦(草加市立草加中学校)
服部裕一郎(岡山大学)
田中勇誠(須崎市立須崎中学校)
村田由香梨(高知県教育センター)
<指定討論者>
礒田正美(筑波大学)


④リスク社会に対応した数学教育のあり方に関する研究(1)

オーガナイザー:柗元新一郎(静岡大学)
概要:本研究の目的は,小学校・中学校・高等学校における算数・数学を対象として,リスク社会に対応した数学教育のあり方を明らかにすることである.本研究の成果は,リスクを理解し,リスクに対応できるコンピテンシーを備えた市民・人材の育成に繋がる.本課題研究では,「数学教育でリスクを扱う際のリスクの分類」「リスクを算数・数学の授業で扱う枠組みの開発」「小学校算数教科書の分析」「リスクを扱った教材開発と授業実践の分析」などを発表・議論する.
<登壇者>
柗元新一郎(静岡大学)
峰野宏祐(桐蔭横浜大学)
大塚桂一郎(焼津市立焼津西小学校)
牧之段拓(つくば市立学園の森義務教育学校)


⑤2030年に向けてのデータ活用領域について(2)

オーガナイザー:西仲則博(近畿大学)
概要:データ活用領域の教授・学習についての基礎的な研究や実践研究とともに,教科情報における統計での実践や,統計的推論についての学習やデータロガーやICTの活用等について,2030年に向けて中学校・高等学校における統計教育への提案を行い,研究者,実践者が議論を行う.
<登壇者>
佐竹靖(近畿大学)
林宏樹(雲雀丘学園中学校・高等学校)
林兵馬(神戸大学附属中等教育学校)
西仲則博(近畿大学)
青山和裕(愛知教育大学)


⑥数学的モデリング×STEM/STEAM教育―「グローカル」な視点から―

オーガナイザー:川上貴(宇都宮大学),峰野宏祐(桐蔭横浜大学)
概要: STEM/STEAM教育では,各教科・領域の特徴や意義をいかに担保するかが課題となる.こうした課題に対して,STEM/STEAM教育における数学(M)の役割を顕在化させるための視座として,数学的モデリングが注目され始めている.そこで,本課題研究では,国内外の研究者・実践者を招き,数学やデータに基づくモデリングを核としたSTEM/STEAM教育が,国内で,そして,国際的にどのように取組まれているのかを共有し,STEM/STEAM教育における数学の貢献のあり方について議論する.「グローカル」な視点からSTEM/STEAM教育の課題を導出したい.
<登壇者>
小林廉(国立教育政策研究所)
矢田耕資(徳島県立城東高等学校)
佐伯昭彦(金沢工業大学)
川上貴(宇都宮大学)
西村圭一(東京学芸大学)
<指定討論者>
Jonas Bergman Ärlebäck(Linköping University, Sweden)


⑦批判的数学的リテラシーの育成に向けた数学教育カリキュラム

オーガナイザー:馬場卓也(広島大学)
概要:科学技術によって広げられた可能性は,倫理的・法的・科学的な課題と呼ばれる問題をもたらした.そこでは互いの利害を調整し最適解を求めることが必要である.本研究の目的は,「批判的数学教育」(Skovsmose, 1994,2023) を援用し,多様な価値観を尊重しながら批判的数学的リテラシーを育てるモデルカリキュラムを提示することである.そのため,教材の開発と実践,それらを総合的に検討し,共通する本質,各学校段階における特徴,文脈と価値観の対応などについて構成論,目的論,教材論の観点から原理を導き出す.
<登壇者>
馬場卓也(広島大学)
中和渚(関東学院大学)
島田功(元日本体育大学)
福田博人(岡山理科大学)
久保良宏(元北海道教育大学)


⑧STEM/STEAM教育とパフォーマンス評価はカリキュラム・オーバーロードの克服策となり得るか

オーガナイザー:山崎貞登(上越教育大学)
概要:磯部氏からはイギリス,人見氏からはアメリカのSTEM/STEAM教育,佐伯氏からは,高校工業科の観点別学習評価の焦点化,厳格性,一貫性と,パフォーマンス課題によるカリキュラム・オーバーロードの克服策について論じていただく.松田氏からは,オーセンティックな学習の原理に基づくICTの利活用による個別最適な学び,川原田氏からはSTREAM教育の導入によるカリキュラム・オーバーロード克服の可能性について紹介いただく.
<登壇者>
山崎貞登(上越教育大学)
磯部征尊(愛知教育大学)
人見久城(宇都宮大学共同教育学部)
佐伯智成(兵庫教育大学連合大学院(博士課程院生))
松田孝(合同会社MAZDA Incredible Lab)
川原田康文(桜美林中学校・高等学校)


⑨中国・韓国・日本・国際バカロレアにおける科学教育での「日常生活や社会のつながり」の扱い方

オーガナイザー:後藤顕一(東洋大学)
概要:教育改革が進み探究過程が重視される中,科学教育においては,「日常生活や社会とのつながり」が重要視されている.中国,韓国,およびバカロレアにおける科学教育での「日常生活や社会のつながり」の扱い方には,どのような特徴があるのだろうか.本セッションでは,情報化が加速する社会と日常に生き抜くために資質・能力の育成の視点から,それぞれの教育課程での扱い方について具体的な事例を用いながら多面的な議論を行う.
<登壇者>
後藤顕一(東洋大学)
寺谷敞介(東京学芸大学名誉教授)
孔泳泰(晋州教育大学校)
何佳敏(東洋大学)
鮫島朋美(東京学芸大学国際中等学校)
<指定討論者>
野内頼一(日本大学)


⑩小学校下学年における児童の比例的推論の進展を促す算数科の学習指導

オーガナイザー:加藤久恵(兵庫教育大学)
概要:比例的推論は割合や比例等の困難性を有する学習内容に関連しており,小学校上学年を対象とした理論的・実践的研究が多い傾向にある.これまでに発表者らは,小学校下学年における実態調査や授業実践から,比例的推論にかかわる学習軌道や,関連する概念的側面について探究してきた.それらを踏まえて本課題研究では,小学校下学年におけるさらなる調査や授業等をもとに,比例的推論の進展につながる算数科の学習指導について議論する.
<登壇者>
日野圭子(宇都宮大学)
田島達也(熊谷市立成田星宮小学校)
市川啓(宮城教育大学)
成澤結香里(山形大学附属小学校)
加藤久恵(兵庫教育大学)
山下裕己(兵庫教育大学大学院生)
松島充(香川大学)
新井美津江(立正大学)


⑪女子の理系進路選択拡大に向けたSTEM分野の高大接続について

オーガナイザー:鈴木宏昭(山形大学)
概要:現在,多くの先進諸国ではSTEM分野の女性を増加させることが重要な政策課題の一つとなっている.そのため,大学におけるSTEM分野の女子学生数を増加させることが可能なのはどのような高大接続制度なのか検討する必要がある.本課題研究では,高大接続の形態が異なる4つの国(シンガポール,中国,米国,ドイツ)を中心として,それぞれの国のSTEM分野の中等・高等教育の内容およびその接続(アーティキュレーション)などの現状に基づき,これからのSTEM分野の高大接続のあり方について議論を試みたい.
<登壇者>
河野銀子(山形大学)
大濱慶子(神戸学院大学)
坂無淳(福岡県立大学)
後藤みな(山形大学)
鈴木宏昭(山形大学)
<指定討論者>
稲田結美(日本体育大学)


⑫数学教育におけるアーギュメンテーションの国際比較に向けて

オーガナイザー:真野祐輔(広島大学)
概要:近年,アーギュメンテーションは,様々な教育的文脈で注目されており,諸外国の数学カリキュラムでは重要なプロセスや能力に位置づけられている.数学教育学ではアーギュメンテーションは推論や証明との関わりの中で関心を集めてきたが,研究者の捉え方や研究方法は多様である.本研究では,アーギュメンテーションを各国の言語や文化の影響を強く受けるものと捉え,カリキュラム・教科書・授業の国際比較に向けた理論的枠組みと方法論の検討を行う.
<登壇者>
真野祐輔(広島大学)
宮川健(早稲田大学)
袴田綾斗(高知大学)
大谷洋貴(大妻女子大学)
<指定討論者>
山口悦司(神戸大学)


⑬探究と創造の往還―STEAM教育の実践における課題とその改善に向けて―

オーガナイザー:森田裕介(早稲田大学),辻宏子(明治学院大学)
概要: STEAM教育に対するKoldnerの考え方の適用は,探究と創造の往還を生み出し,効果的な横断的・総合的な学習に発展できる可能性が示唆されている(大谷, 2022).しかしながら,これまでSTEAM教育の研究及び実践を進めてきた中で,「創造」の局面における活動の難しさと課題が浮き彫りになってきた.本研究はこれまでの実践を見直し「探究と創造の往還」によるSTEAM教育のこれからについて提案・検討するものである.
<登壇者>
瀬戸崎典夫(長崎大学)
北澤武(東京学芸大学大学院)
木村優里(明治学院大学)
竹中真希子(大分大学)
下郡啓夫(函館工業高等専門学校)
<指定討論者>
大谷忠(東京学芸大学大学院)


⑭我が国における幼児のパターン認識能力の実態の解明とその向上への提案

オーガナイザー:松尾七重(千葉大学)
概要:欧米諸国では,パターン認識能力は幼児期からの学習内容として位置づけられており,また,幼児期での育成がその後の算数学習等へ効果的であることも多数の研究で明らかにされている.しかしながら,我が国では,幼児期は元より就学後においても学習内容として取り上げられていない.本課題研究では,我が国における幼児のパターン認識能力の実態を解明するとともに,介入により,その認識能力に変容が見られることを明らかにすることを目的としている.各発表では,異なる視点から実態を解明し考察し,幼児期におけるパターン認識能力の向上の可能性を議論する.
<登壇者>
福澤惇也(中国短期大学)
松尾七重(千葉大学)
森薫(埼玉大学)
<指定討論者>
日野圭子(宇都宮大学)


⑮STEAM等の教科・領域固有の視点や活動から検討する探究の過程

オーガナイザー:松原憲治(国立教育政策研究所)
概要:新教科「理数」の理数探究基礎と理数探究では,その探究の過程において「数学的な手法や科学的な手法など」を用いることが期待されている.本課題研究では,STEAM等の教科・領域固有の視点や活動も含めつつ,探究の過程の在り方を広く検討することを目的とする.特に,我が国の文脈における探究の過程について,現代的な諸課題に対する意思決定,エンジニアリング・プロセス,ABR等の要素を加えた際の意義と課題を議論したい.
<登壇者>
松原憲治(国立教育政策研究所)
野添生(宮崎大学)
森山潤(兵庫教育大学)
手塚千尋(明治学院大学)
小坂那緒子(日本学術振興会 特別研究員RPD)
<指定討論者>
上野耕史(白鴎大学)


⑯科学系博物館におけるNeurodiversityの実現に向けて

オーガナイザー:稲垣成哲(立教大学)
概要:本課題研究の目的は,発達の多様性の立場から科学系博物館における来館者を捉えて,その学習保障ガイドラインの体系化・展示手法の開発,さらには具体例としての展示にかかわる学習実践モデルを提案することである.今回は,科学教育・発達障害心理学・認知心理学・情報デザイン・ウェアラブルセンシング・博物館学などの分野の研究者が連携しながら取り組む本プロジェクトにおける初年度の成果と今後の課題について議論する.
<登壇者>
稲垣成哲(立教大学)
鳥居深雪(関西国際大学)
小川義和(立正大学)
江草遼平(千葉商科大学)
矢部圭太(神戸大学大学院)
<指定討論者>
溝口博(東京情報デザイン専門職大学)


⑰数学の授業を語る言葉―日本の授業レキシコンの構成とその相対化―

オーガナイザー:舟橋友香(奈良教育大学)
概要:国際レキシコンプロジェクトでは,学校数学の授業を計画したり教授・学習行動を記述したりするために教師が用いる語彙群を「授業レキシコン」と呼び,10カ国の比較を通して,各国に固有の「授業論」やそれを支える教授概念の特徴を探索している.本課題研究では,各国で特定された数学授業レキシコンの編成カテゴリーの比較,特定の相互行為を意味する語彙に焦点化した比較,小学校と高校の教師による語彙使用の分析等から,日本の授業レキシコンの構成を検討し,その相対化を試みる.
<登壇者>
清水美憲(筑波大学)
舟橋友香(奈良教育大学)
康孝民(筑波大学人間総合科学学術院院生)
花園隼人(宮城教育大学)
<指定討論者>
真野祐輔(広島大学)


⑱数学的問題設定における証明の活用に着目した授業設計(2)―証明の活用の実践的な意味に焦点を当てて―

オーガナイザー:辻山洋介(千葉大学)
概要:本研究は問題設定(problem posing)の過程に着目した上で,その研究の端緒であるBrown & Walterが重要視していた証明の活用に焦点を当てて,授業設計の枠組みの構築および授業の設計・実践・分析に,小・中・高・教委・大のメンバーが共同で取り組んでいる.本課題研究では,2022年の課題研究での発表と指定討論を踏まえ,特に「証明の活用」の具体的な姿を考察しながら,3種類の授業の設計・実践,枠組みの再検討および今後の研究課題の検討を行う.
<登壇者>
辻山洋介(千葉大学)
加藤幸太(千葉大学教育学部附属中学校)
柴田義之(沖縄県教育庁)
東平幸(佐倉市教育委員会)
<指定討論者>
佐藤寿仁(岩手大学)


⑲数学教育におけるテクノロジー活用の将来像の考察14

オーガナイザー:飯島康之(愛知教育大学)
概要: COVID-19感染拡大が落ち着きを見せる中で,教育機関はしだいに従来のスタイルを取り戻しつつあるが,この3年間の経験は我々に対し,教育におけるICTを活用することの良さについて,様々な気付きを残していることも事実である.ハイブリッドな教育が広がりをみせる今こそ,こうした気づきについて整理し,これを数学教育における対話的で深い学びにいかに結びつけるか改めて考えてみることが必要である.本課題研究では,発表者がそれぞれの気付きをぶつけ合う中で,ICTを今後の数学教育にいかに生かして行くか,少しでも有効な知見を共有したい.
<登壇者>
飯島康之(愛知教育大学)
渡邊信(生涯学習数学研究所)
古宇田大介(芝浦工業大学柏中学高等学校)
大西俊弘(龍谷大学)
濵口直樹(長野工業高等専門学校)
野田健夫(東邦大学)


⑳中等教育カリキュラムにおけるプロジェクト型学習のあり方の研究(2)

オーガナイザー:寺田光宏(岐阜聖徳学園大学)
概要:本研究は資質・能力育成を志向した教育改革が先行しているドイツと協働研究を行い,両国の教育課題である理科・科学を中心とした教科学習とプロジェクト型学習のあり方を理論的・実証的に明らかにすることを目的とする.本発表では,ドイツのプロジェクト型学習の教育課程及び教育現場の現状,日本における「探究」の実践の初期及び充実期の現状とこれらの評価のあり方を論じる.
<登壇者>
寺田光宏(岐阜聖徳学園大学)
遠藤優介(筑波大学)
水谷雅典(岐阜聖徳学園高等学校)
淺原雅浩(福井大学)
遠藤貴広(福井大学)


㉑教科「理科」の課題抽出と将来展望の構想(III)

オーガナイザー:縣秀彦(国立天文台)
概要:本研究グループでは日本学術会議から2016年に提言された「これからの高校理科教育のあり方」を始点として,2030年代の学習指導要領に実装可能な中等教育段階のカリキュラムを構想・検討している(基盤研究(B)(一般),22H01071).本課題研究においては,高等学校理科4領域が相互に関連しながら現代社会に密接に影響を及ぼしていることに着目して,課題解決型の能力が育成されるような教科「理科」の課題抽出について,幅広い視点から議論することが目的である.3回目の今回は,歴史的調査や国際比較調査から見えてきた課題とその解決方法を検討する.
<登壇者>
縣秀彦(国立天文台)
亀田直記(京都教育大学)
今井泉(東邦大学)
都築功(国立天文台)
加納安彦(名古屋大学)


㉒感情・理性視点からの早期避難啓発・教育プログラムの開発I

オーガナイザー:岡田大爾(広島国際大学 教職教室)
概要:避難行動を人的側面 (感情・理性等),物的側面 (避難所の利便性,線状降水帯や地震のメカニズム,津波や地下街避難のシミュレーション,土石流跡高精細画像解析) から分析・考察し,各種プログラムを開発した.これらを研究者だけでなく,学生に小中学生や地域住民への教育・啓発に携わらせ,指導者の育成を図った.さらに,国内外の防災・減災,復興に関わっている関係者と情報交換し,マスコミ等も活用した本研究の波及効果を探る.
<登壇者>
岡田大爾(広島国際大学 教職教室)
吉本直弘(大阪教育大学 理数情報教育系)
安福健祐(大阪大学 サイバーメディアセンター)
竹野英敏(広島工業大学 情報学部)
松本一郎(島根大学 教育学部)
<指定討論者>
藤岡達也(滋賀大学 教育学部)
木村玲欧(兵庫県立大学 環境人間学部)


㉓日本型STEM教育の実装に向けたSTEM人材コンピテンシーに関する研究(4)

オーガナイザー:熊野善介(静岡大学)
概要: G7 教育大臣会合「富山・金沢宣言」においても,STEAM教育を含んだ広範かつバランスの取れた教科等横断的な教育の重要性が言及されるなど,STEM・STEAM教育の充実は日本をはじめ諸外国共通の重要課題の1つだ.本研究では,日本型STEM教育の実現に向けて,理論と実践の双方からアプローチをしてきた.本課題研究では,国内外の事例をもとに日本型STEM教育モデルに求められる視点やプログラム実装時に求められる視座をもとに,より具体的な日本型STEM教育のあり方について議論を深める.
<登壇者>
熊野善介(静岡大学)
畑中敏伸(東邦大学)
今村哲史(山形大学 学術研究院)
黒田友貴(岡山理科大学)
紅林秀治(静岡大学)
<指定討論者>
興直孝(日本海洋科学振興財団)


㉔「理数教育の充実」にむけて,理科と数学の関連はどうあるべきか?Ⅹ

オーガナイザー:安藤秀俊(北海道教育大学)
概要:昨年から高等学校において新学習指導要領が全面実施され,理科では選択科目「理数探究基礎」が導入された.数理横断的なテーマに徹底的に向き合い考え抜く力を育成することが目標とされ,科学的な見方・考え方と,数学的な見方・考え方を活用したり組み合わせたりする「融合性」が重視されている.本課題研究は,今回で10年目を迎え,「理数教育の充実」のテーマの一区切りとしたい.
<登壇者>
太刀川祥平(聖ドミニコ学園中学高等学校・東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科)
小原美枝(神奈川県立麻生総合高等学校)
橋本美彦(中部大学)
渡邉耕史(宮崎国際大学)
金児正史(帝京平成大学)